今日は久しぶりの晴れ間で時間も出来たため、縄ないをした。
それにしても『テナイナワ』と、いきなり聞いてもわからない同世代が意外に多いのに驚いた。
手ない縄と文字を見れば少しは想像しやすいが、稲藁を手でない、縄にしたものだが、量販店にある機械ないの藁縄に比べ、非常にカッチリ編まれる。
現在、この違いを知っているのは、年配の職人さんかお百姓さん、あとは一部のマニアくらいかもしれないが、実際、手に触れなくてもぱっと見で判るくらいに異なり、強度も相当違うと思われる。
初めて、手ない縄を見たのは、岐阜県での茅葺き屋根葺き替え工事だっただろうか。きつくしっかりと編まれたそれに触れた時は、ちょっと感動してしまった。 機械で作るより、手で作るほうが強いなんて信じられない! そしてなんだかめちゃくちゃ嬉しくなった。人の手間暇かかる手仕事の苦労も報われる時もあるのだ。
ちなみに、岐阜の現場での手ない縄は地元の方がなわれたものだったみたいだが、やはり機械ないに比べて貴重であり、高価なものとも聞いた。
その翌年くらいかに、島根県の現場にて、地元のじいさんに縄ないを少し教えてもらった。
今日は二年ぶりで、前回もちょっとした感覚しか体得してなかったためやはり苦戦したが、稲藁を叩くこと、手を湿らせることなど、ちょっとしたコツも分かり、二時間ほどかかったが、大根くらいの量の稲藁一束で十六メートルほどの縄が出来た。岐阜で見た縄ほどではないが強度も悪くないはずで、初めて本格的になったにしては満足だ。


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