ついに、大八車の車軸が完成した! 今日は、まず東大阪へオークションで落札した杵を買いに行き、帰りに工場へ寄り、車軸を受け取る。車軸の表面は丁寧なメッキ加工がなされ、金物屋で用意していた四〇ミリのベアリングには吸い付くようにはまった。車輪には前回の試作でバッチリだったので全く気にもせず。
それよりも車輪内側にはめなこむ輪っかがキツくてなかなか入らなかったが、これは、車輪の汚れを落とせば問題もなく、さらにここはかなり力がかかるため、キツいほうがよく、図面寸法より百分の二ミリ程度、大きく造ってもらっていたようだ。これがお互い鉄であれば、入らないが、相手が木なので叩きこめば入るという計算によるもので、さすが職人技である。正直、僕の描いた図面の寸法も一ミリより細かな精度はないのだから、図面通りに仕上げても上手くいかないことも考えられたはずだ。試作品などもそういったことも考えてのことだと思うと、本当に有り難いことだと感謝したい。鉄工所は数あれど、求めていたモノが完璧に仕上がり、ホントに偶然、前を通りかかったとは思えない。 これで大八車のほとんどの部材は揃ってきた。写真に輝く部品が今回の車軸。短いのは左右分割にしたためで、こうすれば方向転換しやすい。
今日は帰宅後、車輪表面をひたすら紙ヤスリで研き、汚れと古い表面を落とし、かたく絞った布切れで何度も拭いた。先日はもうひとつの方は綺麗にしたので、次は荏油(えあぶら)を塗り、落ち着いたら蜜蝋を塗り込むと、車輪はほぼ完成。この表面処理をすると、水にも強く長持ち出来るはずだ。荏油というのも素晴らしく、木目をしっかりと浮き上がらせ、なんとも吸い込まれそうな、透明感ある美しさに仕上がる。
うーん、年賀状が。。。

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